少年の凶悪犯罪は本当に増えているのか

キレやすいのは誰だ
ゲームの影響で最近の子供は云々。
私もこのような流布には疑問をもっていたのですが
ここはデータを元にそれを検証しています。
興味があったら少年犯罪件数のグラフなど見てみてください。


ただひとつこの検証に注文があるとしたら
少年犯罪をのぞいた戦後からの犯罪件数のデータも掲載してほしかったかな。
昔とは治安も違うだろうし時代時代にあった比較もあるとより信憑性が増すかなと
思いました。


とかなんとか考えながらうろうろしていたら
この件に関してより深く検証しているサイトを発見。
「いんちき」心理学研究所
   ・青少年は『凶悪化』しているのか

凶悪犯罪がこの十年間に増加しているのは事実としても、その増えた実数を担っているのは強盗件数であり、殺人数そのものはこの90年から2003年の間のみで見たとしても、一過性の上昇はあれども、基本的にほとんど増加していないことが分かる。

強盗に関しては確かにここ数年の傾向ではあるが増加していることは事実である。では、少なくとも強盗に関しては「少年犯罪の凶悪化が進んでいる」と判断してもかまわないのであろうか。


現実の強盗事件に日々接している人々の証言によると、少年の強盗事件の増加はそれほどドラスティックなものではなく、むしろ少年の凶悪性には無関係にな、取り締まる側の意図によるものだということが分かる。


1997年6月3日に行なわれた全国警察少年担当会議で、関口警察長官は「悪質な非行には厳正に対処、補導を含む強い姿勢で挑む」という方針を打ち出した。その方針に沿い、警察庁は8月に「少年非行総合対策推進要綱」を制定し、悪質で重大な少年犯罪に対してはより重く取り扱いことを決定したのである。


このように、統計数字はそのまま実態を反映しているのではなく、世論の動向や警察の人員配置など、さまざまな要因により数値が左右される。これらは、近年における強盗件数の増加は、決して少年たちが凶悪化したわけではなく、むしろ「捕まえる側の都合によって数字が変化している」ことを指しているのである。

デュルケムは、犯罪に対して社会が加える反応の強度は、その犯罪の発生する頻度と反比例すると述べている(10)。少年が凶悪化していると声高に叫ばれ、残酷な少年犯罪の報道が騒ぎ立てられるのは、それが日常と化しているからではない。もしそうであるならば、我々はそれを「ただの事件」としてしか扱わず大した注意も払うことはない。少年の凶悪犯罪が我々の日常とはほど遠い、稀な出来事であるからこそ、少年の凶悪事件はマスメディアの「商品」となって我々の元に届けられ、我々はそれを「消費」するのである。


誤解のない範囲で抜粋。
私はこのサイトの検証でかなりスッキリしました。


このサイトに関して少年犯罪のことのみ抜粋しましたが
他のコラムも面白そうなものが多いので
暇なときにはどうぞ。