もののふ

武士の時代
この中の(徳川)歴代将軍の逸話集が特にイイです。

二代将軍秀忠の逸話

秀忠は特に鼓を打つことを好んだが、将軍となってからは一度も鼓に手を触れなかった。
 近侍のものが、その理由を聞いたところ秀忠は「上の好むものは下も必ず好むものである。今、私が鼓を好むとなれば貴賎を問わず鼓を好み、武備がおろそかになることを恐れるのだ。」と答えたという。

トップとはかくあるべきと言える逸話ですね。
家来の見本たらんと常々心がけているのがうかがえます。


逸話は必ずしも実話というわけではなく、その人物の個性や徳・勇猛さなどを後世に伝える表現の手段として話が作られるということもあります。
もちろんイイ話ばかりではなく、なさけない逸話もあります。

九代将軍家重の逸話

 ある日、家重が庭を散策している時、急に何事か侍女に命じたが誰もその言葉を解することができず、癇癪を起こしてしまった。
 困った侍女達は、唯一、家重の言葉を解する側用人 大岡忠光に来てもらい「今日は風が吹いて寒いから、羽織を着たい。」と言っていたのがはじめてわかった。
 家重は過度の飲酒により、日常的に言語障害をきたしていたのである。

ろくに喋れないほどというのだからすごいアルコール中毒´`;
将軍をしかったり諭したりしてくれる人が居なかったんですかね。


逸話を読んでいると将軍というのは家来に気を使っていたんだなぁと感じられます。
将軍というと尊大なイメージがありましたが、
実は気配りのある人が多かったのかも(笑